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札幌の土地価格は、値上がりを続けています。
しかし近年では、その上昇率は緩やかになりつつあります。家を建てる資金計画を考える際に、もっとも重要なのは土地の価格。
どのエリアで値上がり・値下がりが見込まれるのかを把握しておくことが大切です。
そこで今回は、札幌の土地動向について、エリアごとの特徴を交えながらご紹介します。

札幌の土地価格は値上がりしている?動向をチェック!
札幌市の土地価格は、現在11年連続で上昇を続けている結果が2024年のデータで出ていましたが、2025年のデータでは上昇幅はやや縮小する結果が出ています。
札幌市まちづくり政策局が公表している地価調査によると、地価の変動率は以下のようになっています。
【札幌市の地価平均変動率(前年比較)】
| 住宅地 | 商業地 | 全用途 |
令和6年 | 8.4%上昇 | 10.3%上昇 | 9.1%上昇 |
令和7年 | 2.9%上昇 | 6.0%上昇 | 4.0%上昇 |
参照:札幌市まちづくり政策局 都市計画部 都市計画課 調査係「令和7年 地価公示概要(札幌市地価同動向)
このように、令和7年は前年の上昇率を下回っています。
地価や建築費の上昇に伴い、住宅の買い控えなどが見られたことが、上昇率を下回った理由と考えられているようです。
今後も上昇幅の縮小や横ばいへの転換が予測されますが、住宅地の地価については全区で上昇しています。
札幌市全体の地価が上昇している理由としては、次のことが考えられます。
これまで、札幌市の人口・世帯数は増え続けてきました。
近年ではやや減少が見られたものの、人口は高い水準を維持しており、これが地価上昇につながっていると考えられます。
また、利便性の高い都市でありながら自然が多く残り、観光地としても知られる札幌市は、投資先としても人気になっています。
円安の影響により海外投資家も増えたこともあり、投資の影響による地価上昇は大きなものだと考えられるでしょう。
地域の価格差は大きくなっている
札幌市では、全ての区で地価が上昇した一方で、地域による価格差が広がりを見せています。
実際に同じ札幌市内でも、区によっては土地の平均価格に10倍の差が発生しています。
地域による価格差が広がっている理由としては、次のことが考えられます。
- 住宅地の売買減少により売れ残った土地が多い
- 再開発により地価が上昇する地域がある
札幌市では近年、新築住宅の建築数が大幅に減少しています。
先ほども少し触れましたが、資材高騰などにより建築価格も大きく上昇したのが、その理由です。
そのため、売れ残った土地が多く、そのような地域では地価の伸びはあまり期待できません。
一方で、札幌市の中心部をはじめとした都市部では再開発が進み、土地の価格はさらに高くなることが予想されます。
地域と用途によって需要に差があることが、土地価格の差にもつながっていくと予想されます。
どのエリアの地価が値上がりしている?
では、札幌市ではどのエリアが特に値上がりしているのでしょうか。
区ごとの住宅地における平均価格と変動率は、以下のとおりです。
【札幌市の区別の平均価格及び平均変動率(住宅地)】
| 令和5年 | | 令和6年 | | 令和7年 | |
| 平均価格(円/㎡) | 平均変動率(%) | 平均価格(円/㎡) | 平均変動率(%) | 平均価格(円/㎡) | 平均変動率(%) |
中央区 | 215,200 | 13.9 | 232,700 | 8.8 | 242,300 | 3.5 |
北区 | 85,100 | 15.7 | 92,300 | 9.0 | 95,600 | 2.7 |
東区 | 102,500 | 16.2 | 111,700 | 8.9 | 118,300 | 3.1 |
白石区 | 103,700 | 13.6 | 114,000 | 10.3 | 121,500 | 4.7 |
厚別区 | 102,300 | 12.9 | 110,800 | 8.1 | 115,000 | 3.3 |
豊平区 | 131,200 | 12.7 | 143,300 | 9.2 | 149,600 | 4.1 |
清田区 | 72,000 | 16.9 | 78,100 | 8.7 | 78,800 | 0.9 |
南区 | 49,700 | 10.9 | 53,400 | 6.2 | 56,200 | 2.4 |
西区 | 111,600 | 17.0 | 120,900 | 8.9 | 124,300 | 2.7 |
手稲区 | 70,100 | 22.1 | 74,400 | 6.0 | 75,000 | 0.8 |
参照:札幌市まちづくり政策局 都市計画部 都市計画課 調査係「令和7年 地価公示概要(札幌市地価同動向)」
札幌市では、近年どの区でも土地価格は大きく上昇してきました。
令和7年現在、札幌市でもっとも地価が高いのは、中央区。
官庁や商業ビルが立ち並ぶもっとも利便性の高いエリアであることから、伸びは鈍くなっているものの、住宅地の価格は上昇しています。
反対に、もっとも土地価格が低いのは南区です。
南区は山に囲まれた自然の多いエリアで、近くに駅がない地域も多いことから、上昇はしているものの、土地価格は低くなっています。
JRや地下鉄で通勤している人にとっては、駅近の物件こそが大きな購入条件のひとつになるので、家を購入する人が少ない郊外の地価は必然的に安くなるのでしょう。
価格の伸びに注目すると、令和7年のデータでもっとも変動率が高かったのは、白石区の4.7%、次いで豊平区の4.1%でした。
これらのエリアは、中心部に近い利便性の高さから、人口流入が多い地域です。
中心部より低価格な住宅を求める人が増えていると考えられます。
一方、変動率の低さでは、清田区の0.9%、手稲区の0.8%が目立ちます。
どちらも札幌の中では自然が多くあるエリアですが、土地価格が高値圏に入り、建築価格も上昇したことから、需要上昇の勢いは落ち着きつつあるようです。
特に清田区については、JR・地下鉄がないこと、また、平成30年に発生した北海道胆振東部地震による液状化や道路陥没の被害があったことも、上昇幅縮小の影響を受けている可能性があります。
札幌エリアの土地の坪単価は、「札幌の注文住宅の費用相場をチェック!札幌エリアの土地の平均坪単価もご紹介」でご紹介しています。

札幌の土地、今後も値上がりは続く?動向をチェック
建築コストの上昇や金利の上昇による住宅購入へのためらい、また、北海道新幹線の札幌遅延の影響などから、札幌市の土地価格の上昇率については、今後も鈍化すると見られています。
ただし、札幌市中央部の利便性の高いエリアについては、富裕層や投資家による需要が続き、土地価格は堅調に上昇していく可能性が高いです。
札幌市の地価が大きく下落することは考えにくく、今後も全体的に緩やかな上昇を続けていくと考えられますが、利便性の低いエリアは地価が上がりにくく下がりやすいということを理解しておきましょう。
一方で、今後は住宅金利の上昇が見込まれます。
これにより住宅市場が縮小し、地価が下がる可能性はゼロではありません。
しかし、建築費用の高騰がしばらく続きそうであることを踏まえると、この先数年で住宅取得費用が大きく下がることはないでしょう。
札幌での土地の探し方については、以下もチェック!
札幌の子育てしやすい地域、その特徴は?
札幌で新築を購入! 良い土地の探し方を教えます!
この記事のポイント
札幌市の土地価格は、上昇を続けています。
令和7年のデータでは上昇幅は縮小したものの、全区で変動率はプラスとなりました。
この背景には、札幌市への人口流入の多さや不動産投資の多さがあると考えられます。
住宅地で見ると、中心部をはじめ、その周辺のエリアで需要が高まっていることがわかります。
中心部や地下鉄・JR沿線の利便性に優れたエリアでは、今後も土地価格の堅調な上昇は続くでしょう。
反対に、やや利便性の劣るエリアでは、地価の上昇率は低下していく可能性が予測され、エリアによる価格差は広がっていくと考えられます。
エリアによっては売れずに残っている土地もあるので、住宅の取得にあたっては、そのような土地も検討すると良いでしょう。
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