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ハウスメーカーコラム

グラスウールの性能は誤解されてる点も!改めて特徴を知ろう

コスモ建設の田村です。いつも記事を見てくださってありがとうございます。

住宅の建築時、断熱材はどんなものがいいのか悩まれるところですよね。
特にここ北海道では、厳しい寒さに耐えうる断熱材を使用したいとお考えの方は多いことでしょう。
冷暖房のランニングコストに関わると思えばなおさらです。

断熱材は外からは見えないので状態が分からなかったり、自分で「気になるから取り換えよう」とはいかなかったりするので、建築段階で納得した上で施工してもらいたいですよね。

そこで今回は、住宅の断熱材でよく使われる「グラスウール」について、その特徴やメリット、デメリットについて解説していきます!

断熱性が高いグラスウールの性能や特徴を知ろう

グラスウールの原料は不燃ガラスで、製造行程は綿菓子を作るようなイメージです。
溶かしたガラスを遠心力で吹き飛ばし、繊維状に絡めていき、最後は接着剤で形を整えます。

熱を最も通しにくいのは「静止した空気」と言われています。
繊維状に絡んだグラスウールは多くの空気を含むことができ、断熱効果が高くなっています。

近年の新築住宅でよく採用されており、シェアは全体の約半数を占めています。
いま最も住宅に使用されている断熱材と言えますね。

グラスウールが多くの住宅や建築物に使われているのはメリットが大きいから!
そんなグラスウールの特徴を5点にまとめました。

①高い断熱性能を低コストでかなえられる

実は、同じ量(厚み)の断熱材を比べると、グラスウールよりも断熱性が高いものはあります。

しかし、断熱材の性能は厚みが増せば増すほど高まります。
グラスウールは他の断熱材に比べ低価格ですので厚みを出しやすく、結果として高い断熱効果を実現できる素材といえます。

ただし、熱を逃がしにくい家かどうかは断熱材だけでは判断できず、窓の性能と相対的に考える必要があります。
窓の断熱についてはこちらもご参考ください!
断熱は窓が重要!冬の窓からの冷気をシャットアウトする方法

②断熱性能が長続きする

グラスウールは長く使ってもほとんど劣化しません。

他の断熱材の中には、温度や湿度で変形を起こしてしまうものもあります。
グラスウールは、ガラスが主原料のためシロアリの食害もほとんど受けないので、変形や劣化に強く、断熱性能が長続きします。

また、断熱材を支える木材も長年使用すると収縮して隙間が出来てしまいますが、グラスウールなら伸縮性があるため木材の収縮もカバーできます。
発泡プラスチック系断熱材のような固形のものだと伸縮性がないため隙間をカバーすることは出来ず、新築当時の優れた断熱性能を保てるとは限らないのです。

グラスウールと言うと「湿気に弱くてだれてしまうって聞いたよ」と思う方がいるかもしれません。
「グラスウールは湿気に弱く、湿気や結露で溜め込んだ水分により下にずれ落ちてしまう」と聞いたことがあるかもしれませんが、それは昔の話。しかも誤解も含まれています。
後ほど「グラスウールで誤解されている点」についてお話しますので、ご参考ください!

③燃えにくい

主原料が不燃ガラスなので燃えにくくなっています。
万が一の火事の際には、延焼防止に一役買ってくれる素材なので逃げやすくなります。
火事の際の死因で最も多いのが有毒ガスによる一酸化炭素中毒なのですが、グラスウールだと煙に巻かれることもありません。
また、燃えるときにも猛烈な煙や有害物質を出さないので、廃棄の際にも安全です。

私たちコスモ建設としては、この「不燃性」に注目しています!
他の断熱材でもコストをかければ断熱性能を上げることはできますが、不燃性は素材によるので努力で調節できるものではありません。
「快適に過ごせること」と「安全に過ごせること」の両方が大切だと考えています。

④健康に影響を与えにくい

グラスウールはJIS規格で、生成時のホルムアルデヒドの影響がごく微量であると認定され、建築基準法においても「使用制限なし」のお墨付き。
断熱材で内部に施工されるものなので、人体への影響はほぼ無いと考えていいでしょう。

また、「国際がん研究機関」の調査で、発がん性は紅茶と同程度で「ヒトに対する発がん性に分類されない」と認定されています。

すでに世界で50年以上使われている実績もあり、安全性は証明されています。

⑤防音効果が高い

グラスウールは吸音性も高いので、防音効果が得られます。

グラスウールならではのメリットとは?

毛糸の花に施されたコルクのMERITの文字

グラスウールのメリットは「比較的安価で断熱材として利用しやすい」「有害成分の含有量がごく微量で人体に影響がほぼない」という点の他に「環境負荷の低い」製品であるということが挙げられます。

その証拠に、主原料のほとんどは、家庭などのゴミから出るリサイクルガラスです。

家を解体して出たグラスウールや、製品を作る途中に出た端材なども再利用可能なため、環境に優しい素材であると言えます。

また、省エネルギーな家として「長期優良住宅」や「認定低炭素住宅」などに認定されると各種控除の対象となります。
断熱性が高いことも省エネ要素の1つであり、認定住宅にグラスウールが使われているケースも多いです。

グラスウールの性能、誤解されている点を解説!

グラスウールの性能として誤解されているなと感じるのが「グラスウールは内部結露がひどい」というものです。
実際にカビの生えたグラスウールの写真などが合わせて紹介されていると、ちょっとびっくりしてしまいますよね。

だからといって必ずしも「グラスウールが結露の原因になる」とは言えません。
グラスウールによる結露の原因の大半は「誤った施工方法」です。

そもそも、グラスウールの特徴として吸湿性はありません。
グラスウールはガラスを繊維状にまとめた素材で空気の通り道はありますが、湿気を含む素材ではないのです。

施工時に断熱材との間に隙間があったり、吸湿シートがきちんと覆われていなかったりすると結露が生じやすくなります。

ただし、これはグラスウールに限らず、どの断熱材についても言えることです。

現在はグラスウールが普及してきたこともあり、知識不足による施工ミスは今ではほとんど見られなくなったと言われています。
正しい施工ができる会社にお願いし、結露のリスクをなくしましょう!

ちなみにコスモ建設では、隙間の原因となるグラスウールの自重でのズリ下がりを防ぐ工夫をしています。
床から天井まで1本のグラスウールで納めるのではなく、真ん中に木材をいれ、上下で分けるよう施工しており、ズレ下がることはほぼありません!

この記事のポイント

グラスウールはガラスが主原料の断熱材で、今、最も住宅で使われています。

その理由はメリットの豊富さ。
・高い断熱性能を低コストで実現
・劣化しにくく断熱性能が長持ち
・燃えにくく安心
・人体に悪影響を与えない
・防音効果あり

環境にも優しい素材として、これからの住宅に欠かせない存在となっています。

残念な誤解として、グラスウールの結露問題がありますが、これは過去の誤った施工方法や知識不足から発生してしまったものです。

結露の問題はどの素材でも起こりうることなので、しっかりと技術を身に付けた施工会社にお願いすることで問題はクリアできます。

日本でよく使われる断熱材には、グラスウール以外にも様々な種類があります。
断熱材の種類は3つ!それぞれの特徴や性能、断熱材を選ぶ基準も確認」で、断熱材の種類やそれぞれのメリット・デメリットについても詳しく確認してみてくださいね!
工法・仕様について

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この記事を書いた人

営業部田村 光年

携わったお客様に『私からでよかった』『私に任せておけば大丈夫』と感じていただけるお付き合いができるよう、お客様に向き合い一緒にチャレンジし、共に成長していけたらと思います。

 

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